DAPレビュー Acoustic Research AR-M20

はい!今回はDAPのレビューです!

 

今回レビューする製品はコチラ!

 

Acoustic Research AR-M20


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米国メーカーAcoustic ResearchのDAPです。

細かいスペック等はいつも通り割愛します。

メーカーHPはコチラ!

http://www.acoustic-research.jp/AR-M20.html

 

ポータブルオーディオとしては歴史が浅いですが、スピーカーなどの据え置き機などでは歴史の長い老舗メーカーらしいです(じつは詳しく知らない)

 

ケース無しの画像はコチラ


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素直にカッコイイ…薄い…シンプル…

背面なんてガラス仕様なので高級感あります。

 

ちなみに本体左側に両面テープでとめれるクッション挟んでます。(黒いポッチ2つがそれ)

 

理由は純正ケースを中古で買ったんですが、入れた感じ結構緩いんですよ。

なので100均で買ったドアの隙間を塞ぐクッション(引き戸用)を切って貼ってます。


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しかしかなりの質感の良さです。

このデザインでスマホが欲しくなるレベルです。

 

OSはAndroidを元にしてあります。

ただ音楽再生特化といいますか、音楽再生しか考えてないので、拡張性とかはないです。

Google Play仕様不可)

 

ちなみにWi-Fiは接続可能でネットブラウザは付いてるのでネットは出来ます。

 

 

そして、この機種…定価が7万〜8万円クラスですが…

ラインアウトは付いてない。

デジタル出力非対応。

バランス接続なし。(3.5mmアンバランスのみ)

Bluetooth非対応。

 

と、拡張性がまったくありません。

 

これをシンプルさの境地ととるか、この値段で何も出来ないととるかで、まず評価が別れるとこだと思います。

 

私の場合、試聴して音の鳴らし方にべた惚れしてしまい、予定にないのに衝動買いしてしまったので、このシンプルさが逆に気に入りました。

 

ちょっとは「拡張性が…」って考えたんですが、「でも、この音が鳴らせるならシンプルさはむしろ個性でしょう!」という結論になったのです(笑)

 

 

その、音の傾向ですが。

スッキリ、パリッと、解像度が高く、やや温かみのある音。

そんなイメージです。

 

まず、DAPというのは大きく分けて2種類の音の傾向に別れます。

俗に言う「リスニング」タイプの傾向と「モニター」タイプの鳴らし方ですね。

 

このDAPはどちらかというとモニター寄りの鳴らし方です。

あまり音の脚色をしないといいますか、かなり素直に真っ直ぐ音を鳴らしてくれます。

ただ、音の感触がやや暖かみがある鳴らし方をするのでモニターしすぎないというか、冷静に鳴りすぎないというのがポイントです。

 

 

 

そして、DAPとしての次の音の傾向の分岐点がありまして…

それは「音の押出し感(アタック感)」で聴かせるタイプか「音の粒感」で聴かせるかという味付けです。

 

かなり大雑把にメーカーで分けるなら、

AKシリーズやPLENUEシリーズなどは音の粒感で聴かせるタイプ。

FiioやCayinなどは音の押出し(アタック感)で聴かせるタイプだと思います。(個人の感想)

 

このAR-M20はどちらかというと音の押出しで聴かせるタイプだと感じます。

ただ、音のアタック感が太くないというか、音像の太さで聴かせるのではなく、輪郭のしっかり感で聴かせてくれるので、聴いていていて疲れないというか、むしろ音の輪郭を感じながら聴きやすさまで感じるのです。

音像が太すぎないおかけで、繊細な表現もけっこう拾ってくれます。(けっして得意ではないと思いますが)

 

基本的にはフラットバランスで、実に楽曲の特徴や繋げるイヤホンやヘッドホンの特性をしっかり真っ直ぐに伝えてくれます。

 

自分はこの素直でいて、暖かみも感じる鳴らし方に惚れ込んでいまして、現在リファレンス機としてかなりお世話になってます。

 

あのスッキリしてる空間表現も音の感触を確かめるのに1役買ってると思いますね。本当に優秀なやつです。

イヤホン試聴やヘッドホン試聴の際は必ずこのDAPを仕様しています。

私にとって絶対の信頼を寄せれるDAPなのです。

 

あと、意外にイコライザーが優秀でして…


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かなり自然に音を持ち上げてくれます。

画像の設定は勝手にイコライザー名「アニソン」と名付けてるバランスです(笑)

 

とくにBass Boostがとても優秀で、わざとらしくなく低音を持ち上げてくれます。(バーで細かく調節出来るのもポイント高いですね) 

 

 

あとは、操作性ですね。


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ホーム画面。一応AndroidOSなので壁紙を変えれます(画像は私の大好きなキャプテンアメリカの盾です)

画面上部にはプレイヤーの再生画面。

 


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アルバム一覧。アートワークがしっかりと表示されてるのでアルバム探しやすいです。

あと横にインデックス機能があるので頭文字を押すと、その頭文字に飛んでくれるので、とてもアルバムを選択しやすいです。

 


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再生画面。見るからにシンプル。

そしてアートワークがめちゃキレイです。

個人的にアートワーク眺めたい人なので、つい再生画面みてウットリしてます(笑)

 


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アルバムの曲一覧。アルバム一覧と同じく見やすいです。

 


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あと、私の中でかなり重要なポイント。

音源の転送にMedia goを使ってるのですが…

Media goのプレイリストがそのまま反映されます!!!!

これが本当に便利でして…

自分、アイドルマスターがとても好きで良く楽曲を聴くのですが…

アイマスの音源ってシングルが多いので(特にデレステ系)、あれもこれも聴きたいってなると、一曲聞いて次のアルバム選択して、また一曲聴いて、またアルバム選択して…

を繰り返すので、プレイリストでシングルのシリーズをまとめると、めちゃくちゃ楽なんです。

これは本当に助かるところですね。

 

個人的にかなりポイントが高いです!

 

そして、操作しててもモタツキとか全然なく、かなりスムーズに反応してくれます。

AndroidOSながら、色んな機能を削っている恩位かもしれません。

 

物理ボタンは電源とボリュームのみ。

しかもボリュームはボタンタイプです。

これも好みが別れるとこでしょうが、カバンのポケットなどに入れた時に誤作動か少ないので、私はボタン式の方が好みです。

ガジェット感は断然ホイールタイプの方が出るんですけどね。

 

あと、電池の持ちもこの薄さにしては優秀でして。

通勤往復約3時間で3日使ってもまだ電池残量があります。

精神衛生上、3日使ったら充電するようにしていますが、実働で10時間は余裕で持ちそうです。

 

 

音量もけっこう取れるので、手持ちのヘッドホンだと(MH40/D600/MM400)全体の音量の7割前後で充分鳴らしてくれます。

ただ、高インピーダンスのヘッドホンだと厳しいとは思います。

この辺は要確認ですね。

 

 

逆に欠点…欠点は…

これに関しては難しいのですが…

 

やはり、値段の割に機能性に乏しいというところでしょうか。

アナログアンプなら、まあ、ラインアウト

は付いてないながら普通に使えますが。

やはり基本的には単体で運用するような作りですよね。

 

あと、イヤホンやヘッドホンを繋いだ状態で電源のオンオフをすると、けっこうノイズがのります。

本当に小さな音なので、そんなに神経質になるとこではないのですが…

私は気にしないタイプですけどね。

 

後は国内メーカーのように頻繁なソフトウェアのアップデートは期待できません。

一応、発売から1年経ってますが公式からアップデートがあったのは1回のみ。

そんなに不便なとこもないので、別にいらないのかもしれませんが、まあ、期待はできませんよね(笑)

 

 

 

と、機種の紹介はこれぐらいです。

 

シンプルだからこそ使いやすい。持ち運びやすい。

そう思えるかどうかがキモですね☆

 

あと、そんなに人気があるような機種ではないので、意外に中古で特価に鳴ってることが多いです。(eイヤの中古特価など)

 

私も中古で4万ちょいぐらいまで値段が下がってたので(美品)、この音でこの値段で買えるならかなりお得だ!と思って買いました。

正直7万前後だと、拡張性が…と気になるとこなんでしょうけど、4万前後ならシンプルで良いじゃん!と手を出しやすいかもしれませんね。

 

しいていえば…これでBluetoothが付いてれば最強だったな…と、思ったりしますが…

この薄さは持ち運ぶのに、やはり魅力的なのでね。Bluetoothが付いていれば、なお良しだったかなと思ってます。(笑)

 

 

DAP業界では、あまり目立たない機種ですけど、意外にこの音を聴けば気に入る人多いのでは?と思うぐらいには分かりやすい鳴らし方をするので、店頭で試聴できる機会があれば1回聴いてみる事をオススメします。

聴いてみて、別に…って感想になったら、すみません。

素直に謝ります(笑)

 

 

あと、手持ちのイヤホンでお気に入りの組み合わせをご紹介。

 


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CHORD&MAJOR Classical-Major9’13

マイナーなメーカーのウッドハウジングのイヤホンです。

イヤホンの特徴が「柔らかめで、残響感で音の広がりを出すタイプ」なんですが、このDAPが硬めの音を出すので、このイヤホンを鳴らした時に、音にしっかりとした芯が出来るというか、芯がありながら残響感を残し、実に心地良いリスニングサウンドになります。

硬めの鳴らし方が、イヤホンの特徴によって音のフォーカスがしっかりしながらも、気持ちの良い残響の出し方で、音が広がっていくのです。

なので、このDAPは結構ウッドハウジング系のイヤホンは得意なのかもしれませんね。

アコースティック音源なんか聴くと色気&しっかり感&色気がでてかなり心地良いです。

 

 

あと個人的にオススメは
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ortofon e-Q7

これに関しては、この機種というよりもシングルBAのイヤホンが…というとこでしょうか。

DAP側が硬めに広く鳴らそうとするので、本当にシングルBAのイヤホンのドライバーの隅々まで鳴らしてくれるのです。

シングルBAって好みが別れるとこなんですが、物は捉えようでして…

この隅々まで鳴らしてる感が「ちょっと自分、コレが限界なんですけど、頑張って音鳴らすんで聴いてください」と言われてる気がしてですね、個人的にツボに入ってるんですのね(笑)

限界を感じながら、限界を超えない塩梅というのが、かなり大事なとこです。

限界を超えちゃうと、音的に破綻していきやすいので、その絶妙なバランスのところで鳴らしてくれるというのが好きなんです!

シングルBAは物足りないという人か多いのですが、逆にシングルBAの良さというのは、やはりあるので、そのシングルBAの特徴をわかりやすく伝えてくれると感じてます。

シングルBA好きな方は是非ともこのDAPで聴いてみてほしいぐらいですね☆

 

 

と、最後の方は完全に自分の好みの紹介になってしました(汗)

 

ここまで書いておいてなんですが、結局は個人の好みですので、あくまで参考程度に捉えておいてください(笑)

 

いかんせん、試聴機があってもスルーされやすい機種ですのでね。

 

こんなのもあるんだよ!ってのが少なからずとも伝わればと思ってます☆

 

 

以上!AR-M20のレビューでした♪