オーディオ雑談 DITA Dreamで見るD型の夢と限界とその先
皆さん、こんにちは。
本日の題材はコチラ
DITA Dream Titanium Black
で、今回のブログのタイトルを見られた方…
なんだ?!このポエムのようなタイトルは?!なんて思われるかもしれませんね(笑)
本来ならレビュー的な事を書いて、個人的に思うこと書いて、はい終了!なんですが。
発売日の直後に、このDreamを試聴会で聴いて、色々と思うことがあったのです。
なので、今回は「オーディオ雑談」として記事を書くことにしました。
それにあたり、本当に色々と面倒くさいことを考えてしまったので、今回こんなタイトルになってるわけです!!!!
前置きはこれぐらいにして、商品の説明を。
DITA Dreamはシンガポールのメーカーのダイナミック型(D型)のイヤホンです。
「Dream」って名前、個人的にシンプルかつ超カッコイイと思います。
D型イヤホンの「夢」!うん、心に響きます。
細かいスペックについては、調べればわかるので、いつも通りここでは割愛します。
一応、メーカーのURLを…
http://www.aiuto-jp.co.jp/products/product_2103.php
ここにですね、「D型を極めた」っていう謳い文句がメーカーの自身を感じさせます。
(ここが今回のブログのキモです)
もともとDITAのイヤホンの音が個人的に好きで、手持ちでもANSWERスモーキープラチナというイヤホンを愛用してるので、試聴する前からとても期待していました。
(ANSWERのレビューは過去に書いてます)
そして、その期待を胸にDreamの試聴をしたんですね。
…結論から言います。
私、このイヤホンめちゃくちゃ好きです!!
好みの問題も大きいのですが…個人的に…
解像度めちゃ高い!!!
音場やりすぎない程度に広い!!!!
音がキレッキレなのにやりすぎてない感じや、各パートの鳴らし方。ボーカルの口元が浮かび上がるくらいの音の輪郭の出し方。
ボディーの軽さと、それに伴う装着感のよさ。
もう、好きすぎて試聴会で後ろに聴きたそうにしてる人がいないか気にしながら、時間の許す限り試聴させていただきました。
試聴レベルなので、細かい音のレビューはしませんが、私個人の意見として…
現在のD型のイヤホンの1つの完成形だと思いました。
この方向性で音を突き詰めた、ひとつの完成形というイメージです。
これが私の素直な意見です。
(人によって意見は色々ですが)
で、これで記事を終わることも出来るんですが、今回は冒頭に書いたとおり、それを踏まえても色々と思うことがあったのです。
その思うこととは…
ずばり!値段です!!!!!
このイヤホン、一応、定価(?)として約20万円なんですね。
現在の値段が約¥193,432~¥248,849。
(2017年7月10日現在の価格ドットコム調べ)
まあ、専門店などで20万円前後で売ってる事が多いので、ここではあえて20万円前後として扱います。
このイヤホンを聴いて、D型の完成形だ!なんて思ったわけですが、自分の中でじゃあ20万円あったら買うか?って思ったんですね。
そして自分の中での答えが「No!!」だったのです。
理由は1つ。
シンプルにその値段の音なのか?!という事です。
私みたいな一般的な収入の人間(家族持ち)
には、20万円の予算なんてありません。
けど、今回はそういう事ではなくて、もし自分がその予算を出せると仮定しても「出さないかな」って思ったのです。
D型の完成形と自分で思っているのに、何故、予算があったとして買わないのか…
ここがポイントです。
個人的な、本当に個人的な、このイヤホンを聴いたあとに思ったDreamの音だけの適正値段は「13万円」くらいだったんですね。
で、変換コネクタや質感、全体のパッケージング。全て込みで、出して「15万円」くらいが適正に思いました。
そして、ここで、ひとつの考えが浮かび上がってしまいます。
それは、D型のイヤホンの値段の限界はどこなのか?という事です。
ここ数年のポータブルオーディオ界のハイエンドイヤホンというのは、値段のインフレ化をとても感じています。
20万円なんて序の口でメーカーによっては40万円クラスの値段がつけられてます。
オーディオにハマり始めたころ。
ハイエンドイヤホンといえば、
D型はSENNHEISER IE8。
BA型はUltimate Ears TRIPLE.FI 10(通称10pro)
だったおじさんにとって…本当に信じられない、すごい世界になったんだなぁと思わせられる値段です。
で、今のハイエンドイヤホンの値段インフレ化の原因はBA型のイヤホンの進化がひとつ挙げれると思ってます。
BA型ドライバーをイヤホンに積めるだけ積むといいますか…
ようは一時期、急に始まりはじめた多ドラ競争がその一因だと感じます。
で、話を戻すと、このBA多ドラ搭載のイヤホンだと、数十万円って言われても、なんか色々説明がつくんです!
単純にこれだけの数のBAドライバーを積んでるんです!とか、そのためネットワークのチューニングがですね、複雑になってどうのこうの…みたいなね。
まあ、高いのですけど、構造上の説明をされると「ぐぅ…そ、そうですか」ってある程度は納得するというか。
けども、今回のこのDITA Dreamって「D型」なんですよね!
一応、世間的にはD型ドライバーってのは、シンプルな構造でコストも比較的安くイヤホン作れるって言われてます。
なので、メーカーがこぞって出す低価格帯(一万円以下)のイヤホンなどは基本的にD型ドライバーが多いんですね。
このDreamが、D型ドライバーの最高峰だと思っていても、自分には20万円出せないと思っている理由はここにあるのではないかと思ったんです。
と、同時にD型ドライバーの値段の限界はどこなのか?!なんて面倒くさいことを考え始めたのです(笑)
一応、D型ドライバーモデルでfinalというメーカーが恐ろしく高いイヤホン作ってるんですけど、あそこまでぶっ飛んでたら(構造や素材やデザイン)別です!!!
けど、このDreamって構造としてはシンプルな方で、そのシンプルの中で究極に突き詰めて、ここまで作り上げてるんですね。
そのメーカーの努力やそれにかかる開発費やらなんならが、めちゃくちゃかかってるとしても、むむむ…ってなっちゃう自分がいたのです。
そして、Twitterやネットなんかで色々見ていると、このイヤホンを聴かれた方で私と同じように「完成形だと思う」とか「D型の最高峰」みたいな意見がけっこう見受けられたんですよ。
これらの事から、実に自分の中でモヤモヤしはじめます(笑)
「D型ドライバーモデルでも値段のインフレ化が来たのか」
「このDreamはD型の完成形だと思う」
「けど、この値段は自分は出さない」
「じゃあD型の値段の限界はどこなのか」
という考えが頭の中でグルグルと…
まあ、このDreamの音がとても好きで、D型の完成形だと思ってるという感想が前提なのでね…
オーディオ好きとしてとても悩ましくなりました。
で、一人で悩んでも仕方ないと言う事で
先日、Twitterにてあるアンケートを取ることにしたのです。
題して「DITA Dreamを試聴(購入)された方に聞きます。Dreamの値段設定は…高い?安い?適正?」というものです。
一応、値段的に買えないから「高い」というのでは無くて、Dreamの価値としてどう思うか?という補足もつけて。
このアンケートを取るに関して、内容が内容なので場合によって製品に悪印象を与えてしまうのでは?と思ったので、一応代理店の某営業さんにDMで「アンケート取ってもいいですか?」って確認までしてしまいました。
と、言うのも、乏しめるのが目的ではなく、あくまで参考に皆様の印象(意見)を知るのが目的だったので、誤解があってはいけないと思ったんです。
Dreamがとても気に入ってるので、特に。
そしたら、めちゃくちゃあっさりと「いいですよ〜」って感じでお返事いただけたので、遠慮なく取らせていただきました!(某営業さん、あの時はありがとうございました)
そして、その結果がコチラ!!!!(ドンッ)
アンケートにご協力いただいた皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m
そして、とても興味深い!!!!!
皆さんはどのような印象を持たれたでしょうか?
投票数 426票
高い→74%
これだけ見るとですね。「やっぱ値段高いんじゃん」って思ってる人多いんじゃん!
ってなると思うんですね。(私も票を入れるならココなので)
けど。この高いという項目って、私みたいに「Dreamを完成形の1つだと思う」って思ってない人の票も入ってるはずですよね。
「そもそも自分の好みの音じゃない」という人の「値段高いっ」ていう票も入ってるはずです。
それを考えると、僕の持った印象は「思ってたより低いじゃないか…(ごくり)」だったのです。
次に
安い→5%
本当に予想外でした!!
そうか、安いのか…
コレはメーカーさん、喜ぶでしょうね、
普通に考えて20万円が安く感じるイヤホンって凄いやん?
その価値を見いだせる製品。凄いですね。
最後に…
適正→20%
うん、そうですか…
なるほど…ふむふむ…
適正と感じる人が20%もおられますか!
これも凄い事ですね。
まあ、基本的に高額商品って値段に対する商品の価値が納得できないと購入なんて出来ません。
きっとこのイヤホンを買われた方の大半が適正(もしくは安い)と感じで買われてはずです。
結構購入報告を見るので、やはりこのイヤホンの完成度の高さと満足度が高いという事なんでしょうね。
私も先日、耳がかなり肥えてるであろう、あるフォロワーさんが目の前でかなり悩みながらも、レジにこのイヤホンを持っていかれたとこを見てて、「やっぱ凄いイヤホンなんだなぁ」と改めて思ってました。
と、同時に買われた人に対しても凄えぇぇってなりましたが(笑)
(中古で定価より安かったとはいえ、それでも高額商品)
耳が肥えてるというか、耳が良い人がこの値段帯のイヤホンやヘッドホンを買ってるのを目の前で見ると、なんか謎の説得力というか…そういうのを感じるんですよ。
と、アンケートの結果としてはこんな感じですね。
色々思う所があり、今回の件に関してアンケートまで取ってしまいました。
結局のところ、アンケートを取ったところで結論なんか出ないという事は分かっています。(おい!)
あくまで、みなさんの意見を参考に聞いてみたかったんですよね。
けっこうおもしろく興味深いアンケート結果になったと思います。
まあ、結局のとこ、この話題のオチとしてはですね…
何をどう言おうと、値段をつけるのは売り手の自由、買うのは書いての自由というあまり前のオチになってしまいます。
何をどう言おうとそこは変わらないでしょう。
売り手は開発費や材料費や人件費トータルで考えて利益が出るように値段をつけます。(代理店や販売店も利益でるように)
そして、正直「この出来ならこの値段でいける」って強気な値段で勝負してくる事も多いです。
そして、買い手はその商品にその価格の価値があるのかないのかを判断して、買うか買わないかを選択します。
高額商品であればあるほど、買い手側の「納得」が必要になります。
要は、その値段の価値を商品に見出すんですね。
そういう当たり前の事を頭に入れながらも、個人的に、この業界の値段のインフレ化はどこまでいくのか?という事が気になってしまうのです。
先にも書きましたが、自分がこの世界にハマり始めた頃から比べると、本当に信じられないくらいインフレ化してるように感じられるのです。
もちろん、それだけこの世界の幅が広がってるということでもあるので、一概悪いこととは言えないのですが。
何回も言いますが、今まで20万円クラス以上のイヤホンというと、大体BA多ドラがメインだったので、今回D型でこの値段で商品が出てきた事に「メーカーの
自身」に関心しながらも、「D型イヤホンにも価格のインフレ化」
がどうしても気になってしまったのです。
我ながら面倒くさい性格です(笑)
そして、D型イヤホンの性能の限界と、価格の限界のバランスというところ考えてみようというのが、今回のテーマでした。
最後に、このDita DREAMは本当に素晴らしいイヤホンだと思います。
音に感動したが故の面倒くさい記事なのですが(笑)
個人的にメーカーの意地と自信が見てとれるイヤホンです。
そして、このDREAMの先の展開といいますか、D型イヤホンの限界の先も怖いながら見てみたいのも事実。
「夢」は叶えてしまえば終わるのか。
それとも、「夢」を見続けられるのか。
もし、メーカーがこのDREAMの音を元に、もう少しお求めやすい値段帯で新製品としてライナップしてくれれば、それはそれで「夢」のある事だと思います。(Answerとは別に)
そんなこんなで、D型イヤホンのこの先に色々と期待しながら記事を書いてみました。
内容が内容なので、話がまとめられてないところが多く読みにくい記事になってしまいましたが(汗)
今日このへんで!それでは!!
お付き合いいただきありがとうございましたm(_ _)m