NOBLE AUDIO classic noble5 レビュー
イヤホンレビューの時間でございます!
今回レビューするイヤホンはこちら!(ドンッ)
NOBLE AUDIO classic noble5
最初に言っておく!
誰が興味あるんだ?!これ!!!というくらいマイナーなイヤホンです。
いや、マイナーというかマニアックというか…
NOBLE AUDIO自体はポータブルオーディオ好きの方々の中では結構有名なメーカーです。
K10(Kaiser10)などはこのメーカーの代名詞的なイヤホンですし、savantなんて色んな意味で話題になったイヤホンです。
で、このclassic noble5に関しては恐らく、ポタオデ好きな方々が名前を聞けば「なんかそんなイヤホンあったな」ぐらいにしか覚えてないかもしれないです。
音質的な意味も込めてですが。
名前の通りBAドライバーを片耳5基搭載で3way構造なんですが…
高音域×2 中音域×2 低音域×1
というマニアックな構造です。
他のメーカーだと5ドライバー3wayだと
高音域×2 中音域×1 低音域×2
もしくは
高音域×1 中音域×2 低音域×2
みたいな構造で出すと思うんですけどねぇ…
まあ、それはいいとしましょう!
では、高音域×2、中音域×2、低音域×1という構造を聴いて、あなたはどんなサウンドをイメージされるでしょうか?
「中音域と高音域寄りの音かな?」「高音域の解像度高いかな?」「ボーカル近いかな?」
そんな音の傾向を予想しませんか?
で、実際このイヤホンを試聴してこう思うのではと思います。
「?????????」(値札ちらっ、商品名確認)
「ん〜?ん〜〜〜…へぇ…」
そう、なんか変なんですよ、コイツ!!!
今は販売終了してますし、店舗で試聴する機会がないのですが、発売当初はだいたいclassic nobleシリーズを並べて展示してあったはずです。
で、このシリーズが気になるならclassc noble3からclassic noble6まで順番に試聴するのではないでしょうか。
(このシリーズは3BAモデルから6BAモデルまであります)
で、classic noble3聴きますよね。
次にclassic noble4へ行きます。
「うんうんBA1基増えたなぁ」てなります。(音の量感と解像度的に)
次にclassic noble5に手を伸ばします。
「この傾向なら、またそのままBAが1基増えたような音だろうなぁ」と予測します。
音を鳴らします。
「????????」
はい、混乱します(笑)
で、そのまま次にclassic noble6を聴きます。
「あ、うん、classic noble4からBAが2つ増えてるわ!」ってなると思います。
何か言いたいかというと、このnoble5はこのclassicシリーズの中でも独特な個性を持っているのです。
まず、高音域×2 中音域×2 低音域×1の構造のくせに低音域がかなり目立ちます。
この時点でドライバー構成を知ってる方はなんじゃこりゃってなるかと思います。
では、詳しく音質のレビューをしていきましょう!
音色は暖色系の乾いた音です。
基本的に音の角がとれたような鳴らし方をします。
かなりリスニング寄りのチューニングですね。
音のレスポンスはやや遅め。
音の粒の拾い方がとても独特で、そんなに細かい粒感でもないんですが、丸い音の輪郭のくせに乾いた音の鳴り方をするおかげて、音の鳴り方が妙に色っぽく聴こえます。
何ていうんでしょう…妙にザラッとした感触がクセになるんです。
高音域は解像度自体は、まぁ、それなりに高いんですが、チューニングによってあまりそれを主張してない印象です。
刺さらないというか、音の角が取れてるので聴き疲れしない感じを狙って音を作ってるのでしょうか。
中音域はやや濃い目で、私の印象ではどちらかと言うと女性ボーカルより男性ボーカルの方が得意なのかなという印象。
ただ、上記に述べた丸い輪郭のくせにザラッとした感触のおかげで、喉の鳴らす成分の多めの女性ボーカルを聞く場合、変なソリッド感を発揮します。
アニソンで恐縮なんですがLiSAみたいな声の鳴らし方をするボーカルを聴いてると、かなりクセになる質感を出してくれますね。
なので、基本的には男性ボーカルが得意だけど女性ボーカルの歌唱スタイルによってはかなり女性ボーカルもハマるかなと思います。
そして何より、低音域です。
これが1番の特徴なんですが、正直、文書にするのが難しい…
音の輪郭の角が取れてる+乾いてる+けっこう太めに鳴らす
そして質量感があまりないのです。
輪郭あるくせに重くないというか…
そのくせ存在感が凄くあるのでけっこう戸惑います(笑)
この低音の鳴らし方を受け入れるか受け入れないかで、ガラっと評価が別れるんじゃないでしょうか。
特にドラムの鳴らし方が特徴的に思いました。
バスドラやキックの質感が太く出るのにズンズンこない。かと言って軽いのかと言われれば…
う〜ん…(笑)
箱鳴り感はあるんですよ。けっこうな存在感で。
ただ響き方が重苦しくない。
多分なんですが、乾いた音色がここに活きていて質量を少し軽くしてくれてるのかと思っています。
タムの質感なんかも、とても気持ち良い。
ここでも、ザラッとした感触が妙な存在感を出してくれてます。
ベースラインなんかもよく聴こえます。
がドラムほど特殊な鳴り方はしませんので、ベースに関しては、ややまともな鳴り方に感じます。(相変わらずザラッとした感触はありますが)
私の聴いている音源の中で、色々と聴きましたが1番合うと感じたのがR&B系の曲です。
と言っても私、あんまりR&B聴かないんですが(おい!)
手持ちの音源で久保田利伸さんのCDを聴いたら、もう気持ちいいのなんの!
このイヤホンの低音の跳ね方が独特なんで、とても色気がありました。
サントラで言うとアニメの血界戦線のサントラが気持ちよかったです。
あの空気感というか、オシャレなジャズ感、そして妖しい世界観がマッチしてます。
あと意外に良かったのがL'Arc~en~Cielでした。
個人的にL'Arc~en~Cielの曲はベースラインめちゃ目立つし、タイトながらドラムもかなり気持ちよく聴こえるような音源が多いので、このイヤホンの低音域の特徴をよく表現してくれます。
と、ここまでは音質面のレビュー。
以下、使い勝手や気になるポイントを…
装着感はいいです。
と言うのもボディが軽いので耳に着けてても楽ですし、サイズも5BAが詰まってると思えないくらい小さい。
そしてノズル部が意外に長いのでしっかりと耳にハマってくれます。
なので取り回しはかなり良い部類に入ると思います。
気になる点は何と言っても…その…
質感が安っぽい!!!
というか発売当初は確か7万円くらいしてたと思うんですが、正直値段なりのクオリティかと言われると…
高くない?ってなります。
まあ、この辺を逆に渋いと思うか、やっぱりクオリティが…となるのかは人それぞれですが。
音質に関してけっこう褒めてる私でも、予算が10万円あって、このイヤホンを7万円で買うかと言われれば…答えはNOです。
私はこのイヤホンを中古で25000円で手に入れたので、めちゃくちゃ満足していますが、もとの値段の7万円は出せません。
この辺に関してはnobleもわかってたのか、今のシリーズはかなり垢抜けたデザインになってるので、今のモデルシリーズのデザインでならお金を出せるかもですね。
(それでもnoble audioは少し高めの値段設定に思ってますが…)
↓こういうデザインね
(個人的にnoble audioの値段と音質のベストバイはこの写真のsavannaだと思っています)
あとclassic nobleの3〜6までのデザインの違いがネジの色ってだけなのも気になるところ…
まあ、デザインに関してはそれこそ好みの問題ですけど。
何か言いたいかと言うと、値段なりのクオリティーはやっぱ欲しいなぁということ。
音がどんなに良くても、「デザインが…」「質感が…」ってなって購入を見送るってなると、やっぱり勿体無いと思うのです。
あと、このイヤホンはケーブルの端子が2pinタイプなのですが、店舗などで色んな2pinケーブルを試したところ。
刺さるものと刺さらないものとあったのです。
微妙にピンの間隔が違うのかな?と…
(情報自体は未確認なので何とも言えないのですが)
以前、UNIQUE MELODYのMacbeth(2pin端子)というイヤホンでリケーブル試した時は、ほぼほぼ刺さったと記憶してるので、ちょっと気になるかなぁと…
さて、以上がclassic noble5のレビューです。
ここまでのレビューを見られて、どんな感じの音か伝わったでしょうか。
正直申し上げますと、このイヤホン…
私の手持ちのイヤホンで1番のレビューが難しいのです!!!!
何でそんな表現の難しいイヤホンをレビューの2回目に持ってきたかというと、後が楽だから!!
はっきり言ってレビュー記事を書くのにこのイヤホンが鬼門だったので、先にやっちゃって気を楽にしておこうって魂胆です(笑)
まあ、それだけ独特な音を鳴らすイヤホンって事ですね☆
で、この辺の音の分析に私自信けっこう時間がかかりました。
パッと試聴しただけでは、もしかしたら「変な音」で終わってしまう可能性のあるイヤホンなんです。
今はもう新品で売ってることが、まず無いでしょう。
なので、もし購入するなら中古で購入という事になるでしょうし、もし試聴される機会があるならじっくりと試聴される事をオススメします。
さて、ちょっと音の感触が伝わったか、めちゃめちゃ不安ではありますがレビューとしてはこんな感じです。
あくまで個人の感想&意見ですので、参考までに捉えください。
それではイヤホンレビュー classic noble5でした!